第32回管理栄養士国家試験 食品の保存に関する記述である(食べ物と健康)
こんにちは。Ayamamaです。
このブログを見てくださっている方に分かりやすい解説をするために私が国家試験を受ける前に勉強していた過去問を見ていきたいと思います。
今日も第32回管理栄養士国家試験(食べ物と健康)について解説していきたいと思います。
では、早速問題を見ていきましょう。
問題
食品の保存に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)MA(Modigied Atmosphere)包装では、包装内の酸素濃度を上昇させる。
(2)葉菜類は、生のまま冷凍すると変色が防止できる。
(3)ボツリヌス菌は、真空包装でも増殖する。
(4)解凍後のドリップ量は、急速凍結により増加する。
(5)冷凍保存は、食品の酸化を長期間抑制する。
どこが間違っているか見ていきましょう❕
(1)MA(Modigied Atmosphere)包装では、包装内の酸素濃度を上昇させる。
正しくは→二酸化炭素濃度
解説
MA包装:低酸素・高二酸化炭素の状態の事
(2)葉菜類は、生のまま冷凍すると変色が防止できる。
正しくは→ブランチング
解説
ブランチング:植物性食品の冷凍品などをつくるときに行われる短時間の加熱前処理操作の事
野菜類は、ブランチングを行う事で、野菜や果物の酵素を失活させて保存中の褐変や成分変化を防ぐ事が出来ます。
(3)ボツリヌス菌は、真空包装でも増殖する。〇
解説
ボツリヌス菌とは
・芽胞形成偏性嫌気性菌
・芽胞は熱に強く毒素は熱に弱い
・化学的条件により芽胞の発芽、増殖を防止できる
・乳児では、大腸菌内で増殖したボツリヌス菌が産生する毒素によって乳児ボツリヌス症を起こす可能性がある
(4)解凍後のドリップ量は、急速凍結により増加する。
正しくは→減少
解説
ドリップ:冷凍される間に、肉や魚の細胞内の血や旨味を含んだ水分が凍って膨張する事により解答時に出る液汁の事
冷凍保存した肉や魚介類は解答の際ドリップが発生しやすいです。
(5)冷凍保存は、食品の酸化を長期間抑制する。
正しくは→抑制しない
解説
冷凍保存しても食品の酸化は進みます。
解答(3)
解説はここまでにしたいと思います。
分からなかった部分や間違った部分は理解出来たでしょうか❔
食品の保存に関する問題は第32回だけではなく他の過去問にも出題されていたので確認してみて下さい❕
例えば
・食品のH⁺濃度を高めると、保存性が高まる。「第30回管理栄養士国家試験」
・冷蔵では、保存性が低下する野菜類がある。「第31回管理栄養士国家試験」 など
では、次回の記事でお会いしましょう👋
以上、Ayamamaでした❕